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もうひとつの製法でつくる、奈良漬のおはなし。

今年の夏はことのほか暑いですね・・・7月最終日の今日は
現在進行中の森家につたわる、もう一つの奈良漬の製法をご紹介します。

 

基本的に森奈良漬店の奈良漬づくりは150年余の間、
変わらない製法を守り継いでいますが、実は伝説の製法が存在するといわれています。
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この伝説の製法の旗振り役は、4代目 奈良漬博士の森 茂(私の父)。
店頭、自宅、工場にある1m20cmほどの大きな水甕。
この水甕で、昔は奈良漬を漬けていたんだという話は
嫌というほど聞かされていましたし、
古い甕だということだけは理解していたのですが、
その水甕が一体何なのか、実は・・・誰も知りませんでした。

(店頭にある水甕)

 

きっかけは、2019年に遡ります。
伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性に密着するという
テレビ朝日さん・羽鳥慎一モーニングショー「継ぐ女神」
https://www.tv-asahi.co.jp/m-show/contents_new/tsugumegami/
コーナーに出演した際に、各メディアの鑑定実績に定評のある
愛研美術の末高さんにこの水甕の鑑定をいただきました。
ありがとうございます!
https://aikentougei.net/

 

鑑定の結果、古備前(こびぜん)の水甕(みずかめ)であることを教えていただき、
大切にしてくださいね!というメッセージを頂戴しました。

 

そこから、4代目 奈良漬博士は、この古備前の水甕を用いて
創業当時から伝わるもう一つの製法での奈良漬作りを計画しはじめますが、
父も私も、ある想いがありました。

そのある想いとは、ただ単純に昔づくりの水甕で漬ける奈良漬ではなく、
今の時代にふさわしい奈良漬にしたい。ということ。

2020年は、思うように原材料が揃わず計画断念となりましたが、
2021年は、原材料が奇跡的に揃い、
ようやく、もう一つの伝説の製法にチャレンジできることになったのです。

 

と、前置きが長くなってしまいました!
まず、4代目が手がけるのは奈良漬の定番「瓜」

徳島県の瓜農家さんが毎年しっかりツヤツヤした瓜を
育ててくださっています。しかし、伝説の製法に使う瓜は、
さらに大きさ、実の状態など素材そのものに
独自の選抜基準を設けて1本1本選び抜きます。
その結果、全体量の3%未満という量でした。

 

このわずかな選び抜かれた瓜だけが、
森家に伝わるもう一つの伝説の製法の奈良漬として
古備前の水甕に漬けこまれていくのです。
いったい、どんな奈良漬に仕上がるんでしょうか。

 

次回は、伝説の製法に進化を起こす「鍵の存在」についてお話をしたいと思います。

 

ことのほかの暑さと、窮屈な日々が続きますが、
どうぞみなさまお身体ご自愛くださいませ。

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