HOME > 発酵の歴史 > 【第2回】奈良漬の昔ばなし
かつては将軍や戦国武将にも好まれ、江戸時代には奈良のおみやげとしても人気を博した奈良のお酒。
そのお酒造りの工程で出る酒粕を使ってウリなどの野菜を漬けたのが「奈良漬」で、こちらもまた奈良みやげの定番となっています。
今回はそんな奈良漬の歴史についてのお話。

奈良漬は奈良時代からあった?

昭和63年(1988)に奈良時代の貴族・長屋王の屋敷跡を発掘したところ、「進物 加須津毛瓜(たてまつりもの かすつけうり)」と記載がある木簡が出土しました。実はこの「加須津毛瓜」が奈良漬の始まりではないかと考えられています。
とは言っても、現在のように酒の搾りかすに漬けるのではなく、どぶろくの底にたまる沈殿物に野菜を漬けこんだものだったそう。
これを食べられる人も限られていたそうで、当時の高級保存食だったのだとか。

「奈良漬」の登場、そして世界進出!?

「奈良漬」の初登場は室町時代に朝廷の会計を担当していた山科家の日記。
「おみやげに奈良漬の桶をもらったよ♪」と書かれていました。
山科言継の日記にも「甘利佐渡守が奈良漬け香の物を1鉢私に送ってきました」とあり、山科さんはかなり奈良漬をもらっていたようですね(笑)。
時代は下って、江戸時代に書かれた食物事典には「粕漬けは家々競って漬けられている。
中でも奈良漬はそのトップクラス。
だから他の場所でつくる粕漬けも“奈良漬”と呼ばれる」と書かれています。
この時には奈良以外の土地でつくられた粕漬けも「奈良漬」と呼ばれ、粕漬けの代名詞になっていたようです。
さらに、同じく江戸時代にイエズス会が出版した『日葡辞書』(日本語とポルトガル語の辞書)には奈良のある漬物として「奈良漬(narazzuqe)」が収録されています。 当時日本にやってきていた宣教師も奈良漬を食べていたんでしょうか…。

土用の丑の日にも関係している!?

土用の丑の日に食べられている「うなぎ」。 その始まりは江戸時代に平賀源内が「土用の丑の日に“う”の付く食べ物を食べるとよい」と、夏にうなぎを食べることを発案したと言われています。
その添え物として定番なのが奈良漬。うなぎを食べた後に奈良漬を食べると、脂っこさがなくなり口の中がさっぱりすると言われています。 この組み合わせは明治時代からの定番のようですが、一説には奈良漬に使われる野菜がうなぎと同じく“う”の付く“ウリ”だから一緒に食べるとよいと言われたのがはじまりとも。
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